塩素化有機化合物の採取器

塩素化有機化合物の採取器

(書誌+要約+請求の範囲)

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO99/37987
【発行日】平成12年4月25日(2000.4.25)
(54)【発明の名称】塩素化有機化合物の採取器
(51)【国際特許分類第7版】
G01N 1/22
1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
【出願番号】特願平11−532378
(21)【国際出願番号】PCT/JP99/00147
(22)【国際出願日】平成11年1月18日(1999.1.18)
(43)【国際公開日】平成11年7月29日(1999.7.29)
(31)【優先権主張番号】特願平10−26475
(32)【優先日】平成10年1月23日(1998.1.23)
(33)【優先権主張国】日本(JP)
(31)【優先権主張番号】特願平10−203472
(32)【優先日】平成10年7月17日(1998.7.17)
(33)【優先権主張国】日本(JP)
(81)【指定国】EP(AT,BE,CH,CY,DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,LU,MC,NL,PT,SE),CA,CN,JP,KR,US
(71)【出願人】
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
【住所又は居所】愛媛県松山市堀江町7番地
(71)【出願人】
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号
(72)【発明者】
【氏名】本田 克久
【住所又は居所】愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】浜田 典明
【住所又は居所】愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】山下 正純
【住所又は居所】愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】中村 裕史
【住所又は居所】愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】梶川 修
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】畑田 衛
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】藤田 進
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】松元 敦実
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 富徳
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 恒彦



(57)【要約】
流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物を同時に捕捉して流体中から採取することができる採取器である。この採取器3は、ハウジング部6と、その内部に配置された捕捉体7とを備えている。捕捉体7は、閉鎖体7cにより一端が閉鎖されかつ焼結ガラスからなる多孔質の管状の芯体7aと、芯体7aの外周に配置された通気性シート7bとを備えている。通気性シート7bは、例えば、繊維状活性炭と無機質ファイバーとを含む紙状体である。採取管2を経由して送られて来た気体試料は、それに含まれる粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物が芯体7aと通気性シート7bとにより同時に採取されて取り除かれた後、排出口6bから排出される。



【特許請求の範囲】
1.流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取するための採取器であって、 前記流体が通過可能な容器と、 前記容器内に配置された、前記流体中に含まれる粒子状熊およびガス状態の両方の前記塩素化有機化合物を同時に捕捉して前記流体から取り除くための捕捉体と、を備えた塩素化有機化合物の採取器。
2.前記捕捉体が前記塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材を含んでいる、請求項1に記載の塩素化有機化合物の採取器。
3.前記吸着材が活性炭である、請求項2に記載の塩素化有機化合物の採取器。
4.前記活性炭が粒状活性炭および繊維状活性炭のうちの少なくとも1種である、請求項3に記載の塩素化有機化合物の採取器。
5.前記活性炭は、比表面積が50〜4,000m2/gである、請求項4に記載の塩素化有機化合物の採取器。
6.前記活性炭が前記捕捉体中に0.1〜4.0g含まれている、請求項5に記載の塩素化有機化合物の採取器。
7.前記捕捉体は、一端が閉鎖された通気性管体と、前記通気性管体の外周に配置された通気性シートとを備えており、前記通気性シートは、前記塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材を含んでいる、請求項1に記載の塩素化有機化合物の採取器。
8.前記通気性管体が多孔質管体である、請求項7に記載の塩素化有機化合物の採取器。
9.前記通気性シートは、前記吸着材と無機質ファイバーとを含む紙状体である、請求項7に記載の塩素化有機化合物の採取器。
10.前記吸着材が活性炭である、請求項9に記載の塩素化有機化合物の採取器。
11.前記活性炭が粒状活性炭および繊維状活性炭のうちの少なくとも1種である、請求項10に記載の塩素化有機化合物の採取器。
12.前記活性炭は、比表面積が50〜4,000m2/gである、請求項11に記載の塩素化有機化合物の採取器。
13.前記活性炭が前記通気性シート中に0.1〜4.0g含まれている、請求項12に記載の塩素化有機化合物の採取器。
14.前記捕捉体は、無機質ファイバーと、前記塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材とを含む通気性紙状体を用いて形成されかつ一端が閉鎖された筒状体である、請求項1に記載の塩素化有機化合物の採取器。
15.前記吸着材が活性炭である、請求項14に記載の塩素化有機化合物の採取器。
16.前記活性炭が粒状活性炭および繊維状活性炭のうちの少なくとも1種である、請求項15に記載の塩素化有機化合物の採取器。
17.前記活性炭は、比表面積が50〜4,000m2/gである、請求項16に記載の塩素化有機化合物の採取器。
18.前記活性炭が前記筒状体中に0.1〜4.0g含まれている、請求項17に記載の塩素化有機化合物の採取器。
19.前記捕捉体は、無機質ファイバーと、前記塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材とを含みかつ一端が閉鎖された通気性を有する筒状成形体である、請求項1に記載の塩素化有機化合物の採取器。
20.前記吸着材が活性炭である、請求項19に記載の塩素化有機化合物の採取器。
21.前記活性炭が粒状活性炭および繊維状活性炭のうちの少なくとも1種である、請求項20に記載の塩素化有機化合物の採取器。
22.前記活性炭は、比表面積が50〜4,000m2/gである、請求項21に記載の塩素化有機化合物の採取器。
23.前記活性炭が前記筒状成形体中に0.1〜4.0g含まれている、請求項22に記載の塩素化有機化合物の採取器。
24.流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取するための方法であって、前記流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の前記塩素化有機化合物を同時に捕捉して前記流体から取り除く工程を含む、塩素化有機化合物の採取方法。

詳細な説明

【発明の詳細な説明】
塩素化有機化合物の採取器 技術分野 本発明は、塩素化有機化合物の採取器、特に、流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取するための採取器に関する。
背景技術 産業廃棄物や一般家庭ごみなどの廃棄物を焼却処理するための焼却施設から発生する排気ガス中には、ダイオキシン類、ポリクロロビフェニル(PCB)、クロロフェノール、クロロベンゼンなどの塩素化有機化合物が含まれている。
ここで、ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾ・パラ・ダイオキシン類(PCDDs)やポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)等の総称であり、周知の如く極めて毒性の強い環境汚染物質であるが、その中でも四塩化ジベンゾダイオキシン(T4CDDs)は特に最強の毒性物質として知られている。一方、ポリクロロビフェニル、クロロフェノール、クロロベンゼンなどの塩素化有機化合物は、ダイオキシン類に比べて毒性は弱いが、一定の条件下、例えば、焼却炉内でフライアッシュ中の種々の元素を触媒として排気ガスの温度範囲でダイオキシン類に変化しやすいことが判明しているため、ダイオキシン類と同様に環境汚染物質として認識されている。このため、環境保全の観点から、上述のような各種の塩素化有機化合物を排気ガスや廃水などの流体中から除去するための方策の確立が緊急の課題となっており、同時にこのような流体中に含まれる塩素化有機化合物を分析するための手法の確立が世界的規模で急がれている。
ところで、流体中に含まれる塩素化有機化合物を分析する際には、先ず、分析対象となる流体から精密かつ正確に試料を入手する必要がある。例えば、排気ガス中に含まれる塩素化有機化合物を分析する場合は、排気ガスを含む空間、例えば排気ガスが流れる煙道から気体試料を一定量採取し、この気体試料中に含まれる各種の塩素化有機化合物を漏れなく確実に捕捉する必要がある。特に、上述のような環境汚染物質であるダイオキシン類は、気体試料中に含まれる量が極めて微量であり、また、粒子状態やガス状態などの各種の形態であって種類も多岐に渡るため、その精密な採取を無くしては信頼性の高い分析結果は期待できない。
このため、日本、米国およびヨーロッパの各国は、分析結果の正確性を担保するために、ダイオキシン類をはじめとする塩素化有機化合物試料の採取方法を公的に規定しつつある。
例えば、日本の厚生省は、公定法を定め、それにおいてダイオキシン類などの塩素化有機化合物を含む気体試料の採取装置を具体的に規定している。この採取装置は、例えば焼却装置の排気ガスが流れる煙道から気体試料を採取するための採取管、採取管により採取された気体試料中に含まれる主に粒子状態の塩素化有機化合物を捕捉するためのフイルター材を備えた第1捕捉器、および第1捕捉器で捕捉されないガス状態の塩素化有機化合物を捕捉するための第2捕捉器を主に備えている。ここで、第2捕捉器は、主に、吸収液を入れた複数のガラス製インピンジャーからなる液体捕集部と樹脂吸着材を備えた樹脂吸着部とからなり、第1捕捉器で捕捉されないガス状態の塩素化有機化合物をインピンジャー内の吸収液と樹脂吸着材とにより捕捉し得るように構成されている。
このような採取装置は、第1捕捉器と第2捕捉器とを備えた複雑な構成を有し、しかもガラス製器具を多用していることから高価であるため、繰り返して利用する場合が多い。この場合、測定データの信頼性を確保するためにインピンジャーをはじめとする各部材を清浄に保つ必要があるので、気体試料を採取する前の洗浄操作等の準備操作が非常に煩雑になる。また、気体試料中に含まれるガス状態の塩素化有機化合物を第2捕捉器で捕捉する際には、第2捕捉器をドライアイス等の冷却材を用いて冷却する必要があり、試料の採取操作そのものも非常に煩雑になる。さらに、気体試料の採取後においては、第1捕捉器および第2捕捉器により捕捉された塩素化有機化合物を抽出する必要があるが、ここでは第1捕捉器および第2捕捉器に捕捉された塩素化有機化合物をそれぞれ個別に抽出する必要があるため、抽出操作そのものが煩雑であり、また、抽出操作の巧拙により分析結果の信頼性が左右される場合も多い。さらに、この採取装置は、第1捕捉器および第2捕捉器の2種類の捕捉器からなるため必然的に大型化し、しかもガラス器具を多用していることから破損し易いので、気体試料採取時の取扱いや運搬も困難である。
一方、米国の環境保護庁(EPA)およびヨーロッパ規格委員会(CEN)もそれぞれ独自の公定法を定めており、そこに示されている採取装置は、上述のような日本のものとは細部において異なるものの、構成の複雑さや取扱の困難性などの点においては大きな変わりはない。
本発明の目的は、流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物を同時に捕捉して採取することにある。
発明の開示 本発明に係る塩素化有機化合物の採取器は、流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取するためのものである。この採取器は、流体が通過可能な容器と、容器内に配置されかつ流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物を同時に捕捉して流体から取り除くための捕捉体とを備えている。ここで、捕捉体は、例えば、塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材を含んでいる。
この採取器で用いられる捕捉体の第1形態は、例えば、一端が閉鎖された通気性管体と、当該通気性管体の外周に配置された通気性シートとを備えており、通気性シートは、塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材を含んでいる。ここで、通気性管体は、例えば、多孔質管体である。また、通気性シートは、例えば、吸着材と無機質ファイバーとを含む紙状体である。なお、この通気性シートは、フエルト状に構成されていてもよく、また、積層体であってもよい。
この採取器で用いられる捕捉体の第2形態は、例えば、無機質ファイバーと、塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材とを含む通気性紙状体を用いて形成されかつ一端が閉鎖された筒状体である。また、当該捕捉体の第3形態は、例えば、無機質ファイバーと、塩素化有機化合物を吸着可能な吸着材とを含みかつ一端が閉鎖された通気性を有する筒状成形体である。
なお、本発明の採取器で用いられる上述の吸着材は、例えば活性炭である。この活性炭は、例えば、粒状活性炭および繊維状活性炭のうちの少なくとも1種である。また、この活性炭は、比表面積が例えば50〜4,000m2/gである。この場合、活性炭は、捕捉体中に例えば0.1〜4.0g含まれている。
本発明に係る塩素化有機化合物の採取器を用いて流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取する場合は、容器内に流体を通過させる。この際、流体は、容器内に配置された捕捉体を通過し、それに含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物が捕捉体により同時に捕捉されて取り除かれる。この結果、流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物は、捕捉体により採取されることになる。
ここで、捕捉体が上述の第1形態の場合、容器内に流入してきた流体は、捕捉体を通過後に容器の外部に排出される。この際、流体は、捕捉体を構成する通気性管体と通気性シートとをこの順に通過し、通気性管体と通気性シートに含まれる吸着材とにより、それに含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物が取り除かれる。即ち、粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物は、捕捉体により採取され、流体から取り除かれる。
また、捕捉体が上述の第2形態の場合、容器内に流入してきた流体は、捕捉体を構成する通気性紙状体を内側から外側に向けて通過し、容器の外部に排出される。この際、流体に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物は、通気性紙状体を構成する無機質ファイバーおよび吸着材により取り除かれる。即ち、粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物は、捕捉体により採取され、流体から取り除かれる。
さらに、捕捉体が上述の第3形態の場合、容器内に流入してきた流体は、捕捉体を構成する筒状成形体を内側から外側に向けて通過し、容器の外部に排出される。この際、流体に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物は、筒状成形体を構成する無機質ファイバーおよび吸着材により取り除かれる。
即ち、粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物は、捕捉体により採取され、流体から取り除かれる。
なお、上述の各捕捉体に用いられる吸着材が活性炭の場合は、当該活性炭が塩素化有機化合物に対して特に良好な吸着特性を示すため、流体中に含まれる塩素化有機化合物を確実に捕捉して流体中から取り除くことができる。特に活性炭の比表面積が上述の範囲に設定されている場合、当該活性炭はガス状態の塩素化有機化合物に対するさらに良好な吸着特性を発揮し得、流体中の塩素化有機化合物をより確実に捕捉して流体中から取り除くことができる。なお、この場合に捕捉体中の活性炭の含有量が上述のように設定されていると、高速抽出器やソックスレー抽出器などを用いた低価で汎用性のある簡易な抽出方法に従って、捕捉体に採取された塩素化有機化合物を短時間で容易に抽出することができる。
本発明に係る塩素化有機化合物の採取器は、粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物を同時に捕捉可能な捕捉体を備えているため、従来の採取装置に比べて簡素に構成でき、しかも取扱いが容易である。従って、この採取器によれば、流体中に含まれる塩素化有機化合物を迅速にかつ容易に、しかも確実に採取することができる。また、この採取器により採取された塩素化有機化合物の抽出操作は、従来の採取装置を用いる場合に比べて格段に簡素化され得る。
一方、本発明に係る塩素化有機化合物の採取方法は、流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取するための方法である。この方法は、流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物を同時に捕捉して流体から取り除く工程を含んでいる。
この採取方法は、流体中に含まれる粒子状態およびガス状態の両方の塩素化有機化合物を同時に捕捉して流体から取り除く工程を含んでいるため、粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物を別個に採取する従来の方法に比べて塩素化有機化合物の採取作業を簡素化でき、その結果、当該採取作業を容易にすることができる。
本発明の他の目的および効果は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施の一形態に係る採取器が採用された採取装置の概略図である。図2は、前記採取器の断面図である。図3は、前記採取器で用いられる捕捉体の軸線方向と直交する方向の断面図である。図4は、他の形態の捕捉体が採用された採取器の断面図である。図5は、前記他の形態の捕捉体の軸線方向と直交する方向の断面図である。
発明の詳細な説明 図1に、本発明の採取器の一形態が採用された塩素化有機化合物採取装置の概略構成を示す。なお、この採取装置1は、排気ガスなどの気体試料に含まれる塩素化有機化合物を採取するためのものである。図において、採取装置1は、採取管2、採取器3(本発明に係る採取器の実施の一形態)および吸引器4を主に備えている。
採取管2は、例えばガラス管であり、その内部を通過する気体試料を冷却するための冷却器5を有している。
採取器3は、図2に示すように、ガラス製の容器、すなわちハウジング部6と、当該ハウジング部6内に挿入された、塩素化有機化合物を捕捉するための捕捉体7と、ハウジング部6を採取管2に対して連結するための連結体8とを主に備えている。ハウジング部6は、一端に開口部6aを有する概ね円筒状に構成されており、他端が縮小されて排出口6bを形成している。また、排出口6b側の内部には、気体試料の流通を確保しつつ捕捉体7をハウジング部6内で安定に保持するための当接部6cが形成されている。
捕捉体7は、図2および図3(捕捉体7の軸線方向と直交する方向の断面図)
に示すように、長さが50〜120mm程度の円筒状の部材であり、通気性を有する円筒状の芯体7aと、この芯体7aの外周に配置された通気性シート7bと、芯体7aの一端を閉鎖するための閉鎖体7cとを有している。芯体7aは、微細な孔部を全体に有する多孔質管体、例えば焼結ガラスからなる管体であり、内径が5〜15mm程度に設定されている。一方、通気性シート7bは、吸着材と、無機質ファイバー、例えばマイクログラスファイバーとを含む紙状体であり、捕捉体7の外径が10〜20mm程度になるよう芯体7aの外周面に巻き付けられている。
通気性シート7bに含まれる吸着材は、塩素化有機化合物の吸着性能を発揮し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば繊維状活性炭である。
ここで用いられる繊維状活性炭は、特に限定されるものではないが、通常は比表面積が50〜4,000m2/g、好ましくは60〜2,500m2/g、より好ましくは70〜2,100m2/gのものである。比表面積が50m2/g未満の場合は、通気性シート7bに塩素化有機化合物(特にガス状態の塩素化有機化合物)が吸着されにくくなり、採取管2からの気体試料中に含まれる塩素化有機化合物を確実に捕捉して気体試料から取り除くことができない場合がある。逆に、比表面積が4,000m2/gを超える場合は、繊維状活性炭の強度が低下し、繊維状活性炭が通気性シート7b中で安定に保持されにくい場合がある。また、繊維状活性炭に対する塩素化有機化合物の吸着性が強まり過ぎ、後述する分析操作において、捕捉体7により捕捉された塩素化有機化合物を抽出するのが困難になる。
因みに、後述する分析操作において、捕捉体7により採取された塩素化有機化合物を高速抽出法やソックスレー抽出法等の低価で簡易な汎用抽出法により抽出する場合、その抽出を迅速に実施することができる理由で比表面積が上述の70〜2,100m2/gの範囲の繊維状活性炭を用いるのが特に好ましい。
なお、上述の比表面積は、例えば、常圧下の液体窒素の沸点における吸着側の窒素ガス吸着等温線に基づいて測定する公知の方法(B.E.T−B.J.H.
法)に従って求めた値である。
また、上述の繊維状活性炭は、通気性シート7b中に0.1〜4.0g含まれているのが好ましい。通気性シート7b中に含まれる繊維状活性炭量が0.1g未満の場合は、捕捉体7による塩素化有機化合物の捕捉性能が低下し、気体試料中の塩素化有機化合物を完全に捕捉して気体試料中から取り除くことができなくなるおそれがある。逆に、4.0gを超える場合は、後述する塩素化有機化合物の分析操作において、通気性シート7bから塩素化有機化合物を抽出するために要する時間が長くなり、結果的に塩素化有機化合物量の迅速な分析が困難になるおそれがある。例えば、通気性シート7b中に含まれる比表面積が50m2/gの繊維状活性炭量が上述の範囲の場合、ソックスレー抽出に要する時間は通常16時間程度であるが、同じ比表面積の繊維状活性炭量が4.0〜6.0g程度になると、その数倍の時間(例えば2倍から6倍程度の時間)が必要になる場合がある。
通気性シート7b中に含まれる繊維状活性炭量のより好ましい範囲は、使用する繊維状活性炭の比表面積との関係、即ち繊維状活性炭が有する塩素化有機化合物の吸着性能との関係で適宜設定することができる。ここでは、通常、使用する繊維状活性炭の比表面積が小さく塩素化有機化合物の吸着性能が比較的低い場合は、当該繊維状活性炭の使用量を多目に設定することができる。逆に、使用する繊維状活性炭の比表面積が大きく塩素化有機化合物の吸着性能が比較的高い場合は、当該繊維状活性炭の使用量を少な目に設定することができる。例えば、比表面積が70〜400m2/gの繊維状活性炭を用いる場合、その含有量は、活性炭重量として2.0〜3.5gに設定するのが好ましい。また、比表面積が600〜800m2/gの繊維状活性炭を用いる場合、その含有量は、活性炭重量として1.5〜2.0gに設定するのが好ましい。さらに、比表面積が1,000〜2,000m2/gの繊維状活性炭を用いる場合、その含有量は、活性炭重量として0.8〜1.0gに設定するのが好ましい。さらに、比表面積が2,500〜3,500m2/gの繊維状活性炭を用いる場合、その含有量は、活性炭重量として0.
1〜0.3gに設定するのが好ましい。
本実施の形態で用いられる上述の繊維状活性炭は、種類が特に限定されるものではなく、ポリアクリロニトリル系、フェノール樹脂系、ピッチ系などの各種のものである。
閉鎖体7cは、例えばフッ素樹脂製のキャップであり、芯体7aの一端に挿入されて当該端部を気密に閉鎖している。
上述の捕捉体7は、開口部6aからハウジング部6内に挿入されており、閉鎖体7cにより閉鎖されている側の端部が当接部6cに当接している。
連結体8は、例えばフッ素樹脂からなる円筒状の部材であり、ハウジング部6の開口部6a側端部を気密に挿入可能な外溝部8aと、捕捉体7の端部を挿入可能な内溝部8bとを有している。内溝部8bの中心部には貫通孔8cが形成されている。この連結体8は、外溝部8aによりハウジング部6の開口部6aを気密に閉鎖しており、また、内溝部8bにより捕捉体7をハウジング部6内で概ね水平に保持している。また、貫通孔8cには、採取管2の他端部が気密に貫通されており、その採取管2の端部は捕捉体7の芯体7a内に挿入されている。
吸引器4は、排気流路9と吸引ポンプ10とを備えている。排気流路9は、一端が管状ジョイント11を用いてハウジング部6の排出口6bに連結されており、採取器3側から順に冷却器12とトラップ13とをこの順に有している。吸引ポンプ10は、排気流路9の他端に取付けられている。
次に、上述の採取装置1の使用方法、すなわち、上述の採取装置1を用いた塩素化有機化合物の採取方法について説明する。ここでは、廃棄物を焼却処理するための焼却施設の空間内、例えば煙道内を流れる排気ガス中に含まれるダイオキシン類などの塩素化有機化合物を分析するための気体試料を採取する場合について説明する。この場合、図1に示すように、採取装置1の採取管2の先端部を煙道14に設けられた試料採取口14aから煙道14内に挿入する。この際、採取管2にパッキン15を装着し、採取管2と試料採取口14aとの隙間を気密に封止する。
この状態で吸引ポンプ10を作動させると、煙道14内を流れる排気ガスの一部が気体試料として採取装置1に向けて等速吸引され、採取管2内に流れ込む。
採取管2内に流れ込んだ排気ガスは、冷却器5により冷却され、通常、ダイオキシン類の生成温度以下、例えば120℃前後の温度に冷却される。これにより、採取管2内では、ダイオキシン類の新たな発生が防止される。
このようにして冷却された排気ガスは、採取管2から採取器3の捕捉体7内に流入する。捕捉体7内に流入した排気ガスは、図2に矢印で示すように、芯体7aおよび通気性シート7bを通過し、排出口6bから吸引器4に向けて流れる。
この際、排気ガス中に含まれる各種の煤塵や粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物は、芯体7aを構成する多孔質管体と通気性シート7bを構成する紙状体に含まれる繊維状活性炭とにより同時に捕捉される。この結果、排気ガスは、そこに含まれる煤塵や塩素化有機化合物が捕捉体7により略完全に取り除かれ、塩素化有機化合物を含まない状態で排出口6bから吸引器4に向けて流れる。
排出口6bから排出された排気ガスは、排気流路9内に流れ込み、その冷却器12により再び冷却される。これにより、排気ガス中に含まれる水分が凝縮し、トラップ13内に貯留される。このようにして水分が取り除かれた排気ガスは、吸引ポンプ10から外部に排出される。なお、このような採取装置1による気体試料の採取は、通常、塩素化有機化合物の検出限界値から想定される排気ガス量に相当する時間(通常、排気ガス1〜3Nm3/3〜4時間)実施される。
このようにして採取された気体試料中に含まれる塩素化有機化合物濃度を分析する場合は、煙道14から採取装置1を取り外し、また、採取装置1から採取器3を取り外す。この際、連結体8をハウジング部6の開口部6aから取り外し、また、管状ジョイント11をハウジング部6の排出口6bから取り外すと、採取器3は採取装置1から容易に分離することができる。
次に、採取管2内に付着した塩素化有機化合物を溶媒で洗浄しながら抽出し、また、採取器3の捕捉体7に吸着された塩素化有機化合物を溶媒で抽出する。ここで、捕捉体7からの抽出操作は、例えば通常のソックスレー抽出器を用いて実施することができるが、この捕捉体7は、上述のような小型サイズに設定されているため、高速抽出器のセル内に収容することができ、当該高速抽出器を用いて速やかに抽出操作を実施することができる。しかも、当該捕捉体7は、通気性シート7bに含まれる繊維状活性炭の量が上述の範囲に規制されているため、抽出時間を短縮するための特殊な抽出条件を設定する必要がなく、吸着した塩素化有機化合物を短時間で速やかに溶媒中に溶出させることができる。
塩素化有機化合物の分析では、上述のようにして抽出された抽出液を合せて分析操作を実施する。この場合の分析方法としては、例えば、日本国厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課編「廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル」(平成9年3月:財団法人廃棄物研究財団発行)に記載された方法に従い、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC/MS法)を採用することができる。
なお、採取装置1を用いて次の気体試料を採取する場合は、採取器3を新たなものに交換する。このため、採取装置1は、採取管2のみを十分に洗浄するだけで次の気体試料採取用に供することができるので、気体試料採取前の準備作業が従来のものに比べて格段に軽減され、気体試料採取に要する時間を大幅に短縮することができる。また、この採取装置1は、従来の複雑な採取装置に比べて構成が簡素であるため、取扱いや持ち運びが容易である。
本発明に係る塩素化有機化合物の採取器は、例えば次のような変更が可能である。
(1)上述の実施の形態では、捕捉体7の芯体7aを構成する多孔質管体を焼結ガラスを用いて構成したが、石英ガラスを用いた場合も本発明を同様に実施することができる。また、芯体7aとして、ガラス製の多孔質管体に代えてセラミック製などの各種の材料からなる通気性を有する多孔質の管体を用いた場合も本発明を同様に実施することができる。
(2)上述の実施の形態では、採取器3の捕捉体7で用いる通気性シート7bとして、繊維状活性炭と無機質ファイバー(マイクログラスファイバー)とを含む紙状体を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、通気性シート7bとして、繊維状活性炭と、天然繊維および合成樹脂を含む紙状体を用いた場合も本発明を同様に実施することができる。なお、ここで利用可能な繊維状活性炭は、上述の実施の形態で用いたものと同様のものであり、また、この実施の形態に係る通気性シートに含まれる繊維状活性炭量は、上述の実施の形態の場合と同様に設定することができる。
(3)上述の実施の形態では、採取器3の捕捉体7として、円筒状の芯体7aに繊維状活性炭を含む通気性シート7bを巻き付けたものを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、捕捉体7に代えて、上述の実施の形態で用いた通気性シート7b、すなわち繊維状活性炭と無機質ファイバー(例えばマイクログラスファイバー)とを含む紙状体そのものをロール状に巻き取って一端を閉鎖した筒状の捕捉体を用いた場合も本発明を同様に実施することができる。このような捕捉体を用いる場合、排気ガス中に含まれる粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物は、捕捉体を構成する繊維状活性炭と無機質ファイバーとにより同時に捕捉され、排気ガス中から除去されて採取される。
なお、同様の形態の捕捉体は、例えば上述の他の実施の形態(2)で説明した紙状体を用いた場合も同様に構成することができる。
(4)上述の各実施の形態では、通気性シート7bとして紙状体のものを用いたが、この通気性シート7bは、紙状体の場合と同様の材料を用いてフェルト状に構成されているものであってもよく、また、積層体であってもよい。
(5)上述の実施の形態で用いた捕捉体7に代わる他の捕捉体を備えた採取器を図4に示す。図において、採取器3は、捕捉体17を除く他の部位が上述の実施の形態の場合と同様に構成されており、各部には上述の実施の形態の場合と同じ符号が付されている。捕捉体17は、一端が開口しかつ他端(当接部6c側の端部)が閉鎖された概ね円筒状の成形体であり(図5参照:なお、図5は、捕捉体17の軸線方向と直交する方向の断面図である)、通気性を有している。この成形体は、繊維状活性炭、無機質ファイバーおよびバインダーを混合して成型したものであり、例えば、閉鎖端側の外径が開口端側の外径よりも小さく設定されたテーパー形状に形成されている。ここで利用可能な繊維状活性炭および無機質ファイバーは、上述の実施の形態で用いたものと同様のものであり、また、バインダーとしては、例えばセルロース系バインダーを用いることができる。また、この成形体中に含まれる繊維状活性炭量は、上述の実施の形態の場合と同様に設定することができる。
この捕捉体17は、上述の実施の形態に係る採取器3において用いられる捕捉体7と同様に、ハウジング部6内に配置されている。すなわち、この捕捉体17は、閉鎖端側が当接部6cに当接するようハウジング部6内に挿入され、開口部側に採取管2の先端部が挿入される。この捕捉体17を用いた採取器3では、採取管2からの排気ガスが捕捉体17を通過した後、排出口6bから吸引器4に向けて流れる。この際、排気ガス中に含まれる各種の煤塵や粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物は、捕捉体17を構成する無機質ファイバーおよび繊維状活性炭により同時に取り除かれ、塩素化有機化合物を含まない状態で排出口6bから吸引器4に向けて流れる。この結果、排気ガス中に含まれる粒子状態およびガス状態の塩素化有機化合物は、捕捉体17により採取されることになる。
(6)上述の実施の形態で用いた捕捉体7に代えて利用可能な他の捕捉体としては、上述の他の実施の形態で挙げたもの以外にも各種のものを利用することができる。例えば、■繊維状活性炭を含む円筒ろ紙状のもの、■平板状(例えば円盤状)の多孔質ガラスと、繊維状活性炭を含む通気性シートとを積層したものなどを利用することができる。なお、これらの捕捉体について用いられる繊維状活性炭およびその含有量は、それぞれ上述の実施の形態の場合と同様である。
(7)上述の各実施の形態では、吸着材として繊維状活性炭を用いた場合について説明したが、吸着材としてさまざまな種類の粒状活性炭を用いた場合も本発明を同様に実施することができる。本発明で利用可能な粒状活性炭は、例えば、比表面積が上述の実施の形態で用いられる繊維状活性炭の場合と同様のものである。また、このような粒状活性炭を用いて上述の各実施の形態に係る捕捉体を構成する場合、それに含まれる粒状活性炭の量は、上述の実施の形態の場合における繊維状活性炭と同様に設定するのが好ましい。
なお、一端が閉鎖された筒状の多孔質管体、例えば、石英ガラスや焼結ガラスを用いて形成された多孔質管体中に上述の粒状活性炭を充填したものを上述の実施の形態で用いられる捕捉体7に代えて用いた場合も本発明を同様に実施することができる。
(8)上述の各実施の形態では、繊維状活性炭または粒状活性炭をそれぞれ単独で用いる場合について説明したが、繊維状活性炭と粒状活性炭とを併用した場合も本発明を同様に実施することができる。この場合、捕捉体に含まれる活性炭量、すなわち繊維状活性炭と粒状活性炭との合計量は、上述の各実施の形態の場合と同様に設定するのが好ましい。
(9)上述の各実施の形態では、廃棄物の焼却炉から排出される排気ガス中に含まれるダイオキシン類などの塩素化有機化合物を採取する場合について説明したが、本発明の採取器および採取方法は、排気ガス以外の流体中に含まれる塩素化有機化合物を採取する場合にも同様に利用することができる。例えば、環境大気中に含まれる塩素化有機化合物、並びに工場廃水、海水、淡水および水道水等の水中に含まれる塩素化有機化合物を採取する場合についても本発明の採取器およびそれを用いた採取方法を同様に適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 通気性シートとして比表面積が700m2/gの石炭ピッチ系繊維状活性炭を1.5g含むものを用いて上述の実施の形態に係る捕捉体7を製造し、これを用いて上述の実施の形態に係る採取装置1を作成した。なお、捕捉体のサイズは、内径12mm、外径19mmおよび長さ120mmに設定した。
この採取装置を用い、廃棄物を焼却処理中の焼却施設の煙道から気体試料を採取した。この際、気体試料の採取方法は、上述の「廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル」に規定された気体試料の採取方法に準じて実施した。この採取装置により採取された塩素化有機化合物(ダイオキシン類)を定量分析したところ、その結果は、同じ煙道から上述の「廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル」に規定された従来の採取装置を用いて採取された塩素化有機化合物の定量分析結果と略一致した。これより、この実施例の採取装置は、気体試料中に含まれる塩素化有機化合物を従来の採取装置と同様に採取できることが確認できた。
実施例2 捕捉体として、比表面積が1,000m2/gの石炭ピッチ系繊維状活性炭を0.8g含む通気性の紙状体を内径15mm、外径17mm、長さ120mmのロール状に巻き取って一端を閉鎖したもの(無機質ファイバーとしてマイクログラスファイバーを含む上述の他の実施の形態(3)に係るもの)を製造した。この捕捉体を上述の実施例1で用いた捕捉体に代えて利用し、実施例1の場合と同様の採取装置を製造した。この採取装置を用いて実施例1の場合と同様にして塩素化有機化合物(ダイオキシン類)の定量分析を実施したところ、実施例1の場合と同様の分析結果が得られた。
実施例3 比表面積が100m2/gの石炭ピッチ系繊維状活性炭とマイクログラスファイバーとを適宜混合し、これにバインダー成分としてのセルロース系バインダーを加えて成型した。これにより、開口端側の外径が19mm、閉鎖端側の外径が18mm、厚さが5mmおよび長さが120mmにそれぞれ設定された、繊維状活性炭を3.0g含む上述の他の実施の形態(5)に係る捕捉体17を得た。得られた捕捉体を上述の実施例1で用いた捕捉体に代えて利用し、実施例1の場合と同様の採取装置を製造した。この採取装置を用いて実施例1の場合と同様にして塩素化有機化合物(ダイオキシン類)の定量分析を実施したところ、実施例1の場合と同様の分析結果が得られた。
実施例4 比表面積が1,000m2/gの石炭ピッチ系繊維状活性炭とマイクログラスファイバーとを適宜混合し、これにバインダー成分としてのセルロース系バインダーを加えて成型した。これにより、開口端側の外径が19mm、閉鎖端側の外径が18mm、厚さが5mmおよび長さが60mmにそれぞれ設定された、繊維状活性炭を1.0g含む上述の他の実施の形態(5)に係る捕捉体17を得た。得られた捕捉体を上述の実施例1で用いた捕捉体に代えて利用し、実施例1の場合と同様の採取装置を製造した。この採取装置を用いて実施例1の場合と同様にして塩素化有機化合物(ダイオキシン類)の定量分析を実施したところ、実施例1の場合と同様の分析結果が得られた。本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。
そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。 


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